5つの新ルール!?「サッカー革命につながる可能性」

オランダユース年代で先行採用、「サッカー革命につながる可能性」を独紙が指摘

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オランダサッカー協会(KNVB)がFIFA(国際サッカー連盟)から許可を得て、国内ユース年代での5つの新ルールがテスト採用されます。ドイツ紙「ビルト」は「このテストはサッカー革命につながる可能性がある!」と報じました。

 

IFAB(国際サッカー評議会)は、昨年の年次総会で、「選手の振る舞い(行為・行動)とリスペクトの向上」「より長いプレーイングタイムの確保」「公平・公正さと、魅力度を更に向上」という3つに焦点を当てて協議され、多くの改正が承認されたと、2019/20の競技規則に記されています。

さらに、競技規則を改正するとき、IFABはその改正が確実にサッカーにとって有益なものにならなければならないものと考える。それがゆえ、改正の可能性がある案については、テストを実施する、と述べています。

 

そのテストされる新ルールは、次の①~⑤です。

 

① キックイン:スローイン時に、フリーキックのようにゲームを再開

1993年日本で行われたU17ワールドカップで導入され、スローインに変わってロングキックによってゴール前の攻防が多くなり、よりスリリングなゲームになるという意図であったように思います。私も主審を担当しましたが、非常に大味なゲームになったような記憶があります。

 

② フリーキックのセルフパス:目の前にあるボールをそのままドリブル可能。

キックではなく、ドリブルも可能になり、ドリブルからシュートができるということで、よりスピーディーな展開になると思われます。ラグビーのタップキックのイメージでしょうか。審判としては、そこで次のファウルが起こる心配があり、目を離せない大変さは増すでしょうが、選手がアドバンテージを適用して欲しかったと思っている時には助けられるかもしれません。

 

③ タイムペナルティー:2回目のイエローカードの軽重に応じ、2分、5分、10分と一時退場の時間を決定。

シンビン(一時的退場)の考え方をより広げたものでしょうか。今は、全ての反則に対して同じ時間の長さに定めていますが、異議や接触のない危険なプレーは短く、ペナルティーエリア内でのボールにチャレンジした結果による決定的な得点機会の阻止は長くなるということでしょうか。いずれにしても、イエローカードの程度(悪質さ)分けを考慮するというもので、その警告の理由を明確にしなければならないと思われます。それが、選手を守り、ゲームの面白さを保障することにつながることになるのか疑問です。

 

④ 完全プレーイングタイム:アメリカンフットボール、アイスホッケー、バスケットボールと同様、ファウルや負傷などで試合が一時中断した場合、その都度時計をストップ。

よりアクチュアルタイムを増やし、時間的な戦術も加味されることになるのでしょう。都度時計を止まるので、プレーイングタイムは保証されます。バスケットボールやアイスホッケーのようなブザービーターが起き劇的な試合の幕切れになるかもしれません。

 

⑤ 無制限の選手交代:各チーム90分間で3回の交代から無制限に変更

キックイン、完全プレーイングタイムと相まって、戦術的に広がり、状況に応じていろいろな個性のある選手が出場できるようになるので、面白くなるでしょう。フットサルやバスケットボールのように自由な交代の時代が来るかもしれません。

 

上記の情報以外にも、英公共放送「BBC」などが、前後半45分ハーフの計90分間という現在の形から、30分ハーフの60分間へ短縮するという「1試合60分」という試合時間の変更を報じています。トップレベルの試合におけるアクチュアルプレイングタイムは60分前後と言われています。スローインなどで試合が止まった際にはバスケットボールなどと同様に時計を止め、アディショナルタイムなどを取らずにきっちり60分間で終わらせるという案が浮上しているらしいです。スタジアムの時計も主審が管理しているものと連動させ、時間の浪費を防ぐ対応を取るということです。

 

あらゆるスポーツの良いところをサッカーに取り入れようとIFABも進化を求めてトライしていると思われます。サッカーの精神を失わず、魅力的なサッカーに進化していくことは楽しみですが、一方で、不自由さを克服する楽しさも残してもらいたいです。

まもなくIFAB年次総会で提案される競技規則改正の概要を心待ちにしています。