IFAB第133回総会の記事を読んで

サッカーのルールなどを定める国際サッカー評議会(IFAB)は3月2日、スコットランド・アバディーンで第133回の年次総会を開催し、2019-20シーズンの競技規則の改訂事項を承認したことを公式サイトで発表しました。
トピックスは、ハンドリング基準の明確化。より精緻で具体的な定義付けを行ったことです。特に、意図のない、偶然ボールが手に当たっただけのケースについても、反則となるとしました。例えば、(仮に偶然であっても)ボールが手や腕に当たって得点になったり、手や腕に当たった後にボールをプレーできたり、コントロールして、シュートを打つ、または、大きな得点の機会を得ることは認められないことになります。アジアカップ準々決勝ベトナム戦で日本代表DF吉田麻也選手の手に偶然当たったボールがゴールインしましたが、アジアカップ史上初めてVARの介入によって得点が取り消された場面を思い出していただければ理解しやすいでしょう。攻撃側の選手が、近くの他の競技者からはね返って手や腕にボールが当たった場合、「意図的でない」としてもハンドリングの反則にするというものです。
競技規則には記載されていない「攻撃側のハンドリングの反則は認めない」ということになるのでしょう。記録上、得点の経緯を記載する際、「右足→右手→ゴール」という違和感をなくす意味でも、また競技規則の適用上、コモンセンス的に考えていたことを明文化することになります。審判サイドとしては判断しやすく、説明しやすくなると考えます。
ハンドリングの議論は他にもありそうで、手や腕が肩よりも上にあった場合、あるいは不自然に身体をより大きくした場合、は偶然であっても反則とする、ということを考えているようです。

その他、世界中の様々な試合での実験の結果、次のようなことが総会で承認されました。
① 交代で退く競技者はタッチラインやゴールラインの一番近い場所から競技のフィールドを出ること
② チーム役員の不正行為に対してイエローやレッドカードを示すこと
③ ゴールキックやペナルティ―エリア内からの守備側チームのフリーキックはペナルティーエリアからボールが出なくてもインプレーになること
④ 守備側がつくる“壁”に対して問題を起こす攻撃側競技者の対応
⑤ ドロップボールの進め方
⑥ ボールが主審に当たった時、いくつかの状況においてはドロップボールとすること
⑦ ペナルティーキックのときゴールキーパーは片足のみゴールラインに置いておけばよいこと
VARの高い評価、今後の継続性が述べられたのち、「大規模な競技規則の改正は終わりに近づいてきたので、次にはサッカーや世の中におけるより広い理解や競技規則や審判員の役割の真価を高めることとなる。」という締めくくりになっています。
なお、新たな競技規則は今年6月1日に施行される予定となっています。

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