[交代について] 主審の任務について (4/6)

「第四の審判員(交代についてvol.3) つづきです。

主審は
● 競技規則を施行する。
● 副審および第4の審判員がいる場合はそれらの審判員と協力して試合をコントロールする。

主審は、第4の審判員、および副審から知らされ、Aチームの交代を認識しプレーを停止したときには、交代の手続きをします。通常、その方法が理解を得られることが多いと思います。

さらに、ファウルタックルした競技者3番が負傷した場合にはプレーできる人数の公平性を考えるとプレーを停止した方がよいでしょう。

同様に、その反則をした競技者に警告、退場を与える場合は必ずプレーを停止し、カードを示し記録をとり、必要な処置をしてから交代の手続きを行います。

一方で、チーム側からコーナーキックやフリーキックで交代させるチームが守備側になった時、それまでの流れやチーム戦術的の観点などで、あるいは交代要員が自分で交代を待ってほしいと求められることがあります。このときは第の4の審判員が合図をしないことが多いです。合図があっても、再度ベンチから「交代は後にしてください」という声で続けることもあります。この審判の対応が競技規則の解釈の幅を広げていることになっているのかもしれませんが、競技規則には、その部分の規定は明確に示されていません。「いつ、交代させるかは主審の判断、裁量に任されている」ともいえます。「交代の準備が終わり、第4の審判員あるいは副審の合図があれば交代のセレモニーに入る」ということです。

例えば、反対側のタッチラインでFKがあれば、すぐに交代ボードや副審のシグナルに気づかないこともあります。前述のように、ベンチから短い時間で交代を求められたときには、主審は第4の審判員の動きやベンチの雰囲気を感じることができず、交代が遅れる時もあります。また、ファウルをされた側が有利になるようなクイックFKのときには、攻撃側の展開、得点の可能性、サッカーの面白さなども考えて次の機会でもよいのではないかと思います。主審の裁量によります。

なお、これが反対側の場合、すなわち、交代の手続きをBチームが求めてきていた場合には、より裁量の度合いは大きくなるように感じます。得点差、時間、場所などいろいろなケースを考えていけば複雑になり、適用が難しくなりそうですが、あくまでも、競技規則の精神に従い、公平性、中立性に基づきシンプルに運用していきたいと考えています。

最後に、副審について、競技規則の第6条には、交代に関わって次のように示されています。

つづく。

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